文責:横幕鍼灸院 院長 横幕胤和
最終更新日 2024年2月3日
胸痛とは、胸部に生じる痛みのことです。漠然とした言い方ですが、痛みの強さや胸のどの部分が痛いのか、何の病気から起因しているかで分類できます。重要なのは、その痛みが命にかかわるものなのか、迅速な対応が要求されるものなのか、ということです。
心臓や血管など循環器系の病気からくる胸痛、肺の機能に関係した呼吸器系の胸痛、それ以外では肋骨の骨折や神経痛、胃腸などの内臓疾患からきている痛み、自律神経系ストレスの胸痛や、月経や妊娠に関連した女性ホルモンの分泌が関与するものもあります。
単純に肩こりや首こりの痛みが影響している場合もあります。胸痛といっても、そのタイプは多岐に渡ります。
胸痛の原因がわかっている場合は自分で対応できますが、「なぜか胸の辺りが痛い」という状況では、病院の何科を受診していいかわからず戸惑います。
心臓の周辺には、全身に血液を送るための重要な血管が通っています。狭心症は、冠動脈の異常から血流が滞る病気で、胸痛の症状を伴います。さらに悪化すれば心筋梗塞を招きます。
冷や汗が出て締めつけられる激しい胸痛が起こり、「ただ事ではない」危機的な感覚にとらわれます。
同じく循環器系の病気で大動脈解離(だいどうみゃくかいり)があります。血管が破裂することもあり、圧迫される強い胸痛の症状があります。痛みは胸部にとどまらず、背中や腰など広範囲に及びます。いかに迅速に対応をするかがポイントになります。
心臓の収縮がうまくいかなくなる心房細動や、心臓の筋肉が炎症を起こす心筋炎にも、胸痛はあります。前に述べたたような痛みではありませんが、不整脈や不快感、息が切れる苦しい症状を示します。予測が難しく、心不全へ移行すると生命に関わることもあります。
呼吸器系の肺血栓塞栓症(はいけっせんそくせんしょう)は、肺動脈に血栓ができて詰まる病気ですが、胸痛の症状に加えて、せきが出たり息が切れたりします。酸素が取り込めなくなるため、意識が途絶えてしまうこともあります。
また、呼吸をするたびに胸痛の症状が出る気胸も、肺の病気です。程度が軽い場合は症状がなく、あっても「じんわりと痛い」ぐらいで、いつのまにか治っていることも。緊急性も少ないのですが、血圧が急激に低下して重篤な状態に陥るケースもあります。
胃腸の不調や逆流性食道炎など、消化器系の疾患から胸痛の症状が生じることもあります。胸焼けや、むかつき、胃の痛みなどです。また自律神経失調症などによるストレスも、胸痛の症状を引き起こします。
その他、肋間神経痛や、肋骨にひびが入る・骨折といった外傷でも胸痛は起こります。また女性に限り、ホルモンの分泌が乳腺に影響を与え、乳房が張る、全体的に胸が痛むという症状が出ます。これは生理前や妊娠中など一時的なものです。
エコノミー症候群
循環器系の病気では、血液を送り出すという心臓の基本的な機能が正常でなくなることが背景にあります。つまり血流が悪くなるのです。
その原因は、心臓そのものに異常がある、または血液がドロドロになっている、などの原因が考えられます。
例えば、エコノミー症候群は血流の悪化で血栓ができるのですが、長時間、同じ姿勢を強いられる環境にある、あるいは高脂血症などの持病があり血液の流れがもともと良くないという方は注意が必要です。
呼吸器系の病気である気胸は、肺を覆うゴム膜状の「ブラ」というものが破壊し、肺が圧迫されることが胸痛の直接的な原因です。また、肺を包む胸膜が炎症を起こす「胸膜炎」にも胸痛の症状は出ますが、原因としては菌やウィルスの感染やリウマチなど別の病気から誘発されている場合もあります。
自律神経の不調や、精神的な要素で胸痛の症状につながることもあります。ストレスを感じれば、胸は痛みます。ストレスにさらされている自覚がないと、原因不明の「何となく胸が痛い」という状況で、検査をしても異常なしということになります。
当院では、胸痛に対する方針は以下の通りです。
1.自律神経(交感神経の過敏状態)を改善
当院の鍼灸施術では、自律神経のバランスの乱れを整えます。
胸痛で苦しんでいる方は、自律神経のバランスが大きく乱れ、特に交感神経が過敏となっています。
交感神経が過剰に強くなると呼吸も乱れやすくなります。自律神経のバランスを取り戻すことにより、胸痛の改善を行います。
2.胸・肩・首周辺の緊張の緩和
胸痛でお困りの方は、身体が緊張して、全体的に固くなっています。特に、胸・肩・首周辺の筋肉が異常に固くなっていることが多いです。
身体全体が緊張しているために、常に倦怠感を強く感じます。身体の緊張を緩めることにより、リラックスした状態にして、胸痛を楽にさせます。特に背中の筋肉の緩和が重要なポイントになります。
3.免疫力の向上
胸痛で苦しんでおられる方は、とても大きなストレス・疲れをもっています。不安感・イライラ・不眠などの症状が続き、その結果、免疫力が低下し、それでも頑張りすぎてしまいさらに胸痛の症状が強くなるということを繰り返しています。
胸痛を改善するために、免疫力を改善して、身体を本来の状態へと戻して行くことが大切です。
胸痛は苦しいです。どこに行っても改善しないのでお悩みの方が多く、当院に来られるのもそのような方です。ですがどうぞあきらめないでください。治りにくいと言われることもありますが、しっかりと対応することが大切です。一緒に頑張りましょう。
兵庫県加古川市 IRさん 26歳 男性 会社員
横幕鍼灸院で8か月ほどお世話になり、当初とは比べ物にならないほど、体調が良くなり、生きていることに幸せを感じられるようになりました。
横幕鍼灸院に来院したきっかけは、息苦しさや胸の圧迫感、肩から背中にかけての痛みにより、日常生活に影響が出たことです。
前述の症状の発端は、2010年12月頃でした。当時、私は学生で、研究をしている際に、些細な事から、喉に違和感を覚えるようになりました。
その後、症状は悪化の一途をたどり、胃酸の上がって来る様な感覚や、背中の痛みに悩まされ、逆流性食道炎を疑い、胃カメラやバリウムでの検査、レントゲンの撮影などを、かなりの数の検査を受けるため、複数の病院をまわりましたが、完治には至りませんでした。
更には、継続的に自身の症状を分析し、自律神経の乱れに原因があると考え、心療内科を受診しましたが、薬頼みの治療で、薬を止めようとすると、急激に息苦しくなったりするなど症状は悪化し、つらい時期が続きました。
一方で、肩・背中のこりや痛みにも悩まされました。私は2013年の4月に会社員になったばかりで、仕事上パソコンを使う作業がほとんどで、肩・背中の痛みが気になり、仕事に100%集中できないことがあり、もどかしさを感じる日々が続きました。
ペインクリニックで、トリガーポイント注射をしてもらうなどして対処しましたが、やはり一向に良くなりませんでした。
以上の経過をたどり、2013年8月にあまりに苦しく、わらをもすがる思いで、横幕鍼灸院にお電話し、診て頂く事になりました。
薬を使わない治療という点が魅力的で、治癒力を高めると言う治療方針にも惹かれました。初めのうちは期間を空けずに、受診した方が良いと言う事でお盆に連続してみて頂けたことも、大きなターニングポイントでした。
何より嬉しかったのは、初回に現状と、今後の治療方針を明瞭に説明してくださり、絶対に良くなると言う言葉を頂けたことです。初めのうちは気持ちのコントロールも難しく、モチベーションを保つことにも苦労しましたが、治療を続けていくうちに、もちろん状態が横ばいの時もありましたが、良くなっていく事を実感できる機会も次第に増えていきました。
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体調が良くなるにつれて、気持ちの面でも余裕が生まれ、仕事・プライベートにおいて、充実した日々が送れるようになりました。
まだ、肩・背中のこり、張りという点では、もう少し時間がかかりそうですが、自律神経の点では、以前とは見違えるように改善し、疲れやストレスを感じにくい体質になったように感じます。
これも先生方が毎回親切で、温かい声をかけて下さり、薬の量を徐々に減らしていく方法や、運動の重要性を教えてくださったりと、私に合った治療をして下さったおかげです。
3年間という長い間、前述したつらい状態で生活してきましたが、あきらめず良くなる事を夢見てやってきて良かったと思うと同時に、これからも継続して、身体に気を配り、周囲に目を配ってやっていければと思います。
私と同じような症状で悩んでいらっしゃる方の参考になればと思います。先生方には本当に感謝しています。これからも宜しくお願い致します。
*個人の感想であり効果を保証するものではありません。
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2024年12月31日(火)から2025年1月3日(金)まで冬季休診とさせていただきます。
ご迷惑をおかけいたしますが、ご了承のほどお願いいたします。
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