近年よく聞かれるようになり、心身ともにいろいろな症状が現れる自律神経失調症には、さまざまな原因があるといわれています。
自律神経の働きを狂わせてしまう、その原因にはどのようなものがあるのでしょうか。
自律神経失調症の治療や予防など、上手に対策をとるためには、自律神経失調症を引き起こす原因についてよく知っておくことが大切です。
自律神経は私たちが置かれている状況や環境の変化にすばやく反応し、恒常性を保つことができるようにしていますが、実はデリケートな一面を持つ神経でもあります。
自律神経はさまざまな原因によって心身に負担がかかると、うまく働くことができなくなってしまいます。その結果、体や心にいろいろな症状が現れるようになり、自律神経失調症となってしまうのです。
自律神経失調症にかかってしまうと、それまでの日常生活が送れなくなってしまうようなこともありますから、きちんと原因を知って治療しておきたいものです。
このページでは、自律神経失調症を治したい方のために、自律神経失調症の原因に焦点を当てて詳しく説明しております。
【目次】
自律神経は交感神経と副交感神経を同時に働かせながら、必要に応じてどちらかを優位にすることで、生きるという活動に関わるさまざまな動きを調整しています。
先ほどお話ししましたが、自律神経はいろいろな負担がかかるとうまく働くことができなくなってしまいます。
自律神経失調症の原因は現代社会において数多く存在しているといわれ、その一つにストレスがあり、仕事での人間関係や仕事そのものの悩みなどといった精神的ストレスがあります。
また、ストレスは精神的なものだけではなく、気温の変化や騒音と感じるような音、光など外界の刺激やけがなどによる身体的ストレスも含みます。
二つ目は、別の病気にかかったことで自律神経のバランスがくずれてしまうパターンです。
最後、三つ目は食事や睡眠など日常生活のリズムや内容が原因となっているものです。
これらのようにいろいろな原因が知らず知らずのうちに負担となり、自律神経のバランスをくずして自律神経失調症になってしまいます。そしてめまいや吐き気、頭痛などの身体的症状や、うつや不安感、イライラなどの精神的症状が現れてきます。
自律神経失調症を引き起こす原因として多いといわれているものに、精神的・身体的ストレスがあります。
では、具体的にどのようなストレスが原因になるのか例を挙げてお話ししていきます。
精神的ストレスとして次のようなものがあります。
これらのように、心に大きな負担がかかるような経験をすることで自律神経のバランスが不安定になってしまいます。
もう一つの身体的ストレスについては、
など、外界から体が受けるストレスのことをいいます。
身体的ストレスから自律神経失調症になってしまう例として、クーラーの効き過ぎがあります。夏の暑い時期にクーラーがよく効いている職場で仕事をしている方は、涼しい場所と暑い場所を出たり入ったりすることが身体的ストレスとなるのです。
私たちは暑いときには汗腺が開いて汗をかき、体の隅々まで血流を増やして放熱するようになります。逆に涼しいところでは汗腺は閉じ、末梢の血流を減らして大事な器官へ血液を送るようにし、代謝を増やして体温を上げようとするなど、体温を一定に保つために調整しています。
このようなことが繰り返されていると体は疲れ切ってしまい、自律神経のバランスがくずれてしまうのです。
人は年齢とともに性ホルモンの分泌が減少していきます。
特に、40代から50代の時期は更年期といわれ、性ホルモンの分泌が大きく減少して体内のホルモンバランスが変化します。
この性ホルモンは自律神経の働きにも影響しているために、更年期には自律神経失調症が起こりやすくなります。
更年期にほてりや頭痛、動悸、うつなど多様な症状が現れる更年期障害は、女性特有のものというイメージがあります。しかし実際には、男性も加齢にともない男性ホルモンが減少していきます。
男性のホルモン減少は女性ほど急に減るものではありませんが、更年期にストレスがかかるなど他の原因が重なることによって、自律神経のバランスはくずれやすくなってしまいます。
私たち生き物には体内時計(生物時計)があり、24時間という時間の流れに合わせて体のさまざまな働きが調整されるようになっています。
この体内時計のリズムは脳の視床下部で調節されているということが分かっていますが、きっちり24時間というわけではありません。24時間より少し長い人、短い人もいます。
この体内時計が正しく働くためには、毎朝決まった時間に起きて活動し、朝日や夜の暗さなど光の変化を感じるということが必要です。
「健康のためには朝日を見る(浴びる)といい」というのを聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。これはまさに体内時計を正しく働かせるためなのです。
ですから、睡眠不足や昼夜逆転など活動時間が変動するような生活を続けていると、体内時計が狂ってしまうことになります。体内時計によって自律神経の働きも変わってくるため、生活リズムの乱れは自律神経に影響を与え、自律神経失調症になりやすくなってしまいます。
このように、自律神経失調症の原因にはさまざまなものがあります。原因が1つではなく、いくつか重なるなど複雑な場合もあります。自律神経失調症は心療内科や精神科で相談できますし、漢方や鍼灸など東洋医学が合う方もいます。
自律神経失調症は、ひどくなると通常の生活が難しくなるほどになってしまうこともあります。当てはまる原因がある場合には、早めに医療機関に相談しましょう。原因に応じた対策をとることによって、自律神経失調症を改善することができます。どうぞあきらめないでください。
土曜日・日曜日も診察しています。
当院は完全予約制です
078-891-3590
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
9:00~13:00 | ○ | 休 | 休 | 休 | ○ | ○ | ○ |
14:00~17:00 | ○ | 休 | 休 | 休 | ○ | ○ | 休 |