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文責:横幕鍼灸院 院長 横幕胤和
最終更新日 2024年2月27日

顎関節症

顎関節症の症状・原因について

顎関節症は、あごの関節である顎関節(がくかんせつ)の痛みや機能的な障害などあごの病気の総称です。

さまざまな症状や複合的な原因があり、20歳代やそれ以下の若い世代から40歳代の女性に発症する率が高いと言われています。

食事の時に何となく違和感がある程度ですと軽く捉え、放置される方も多いようです。しかし顎関節症が慢性化すると、改善しにくくなることもあります。

顎関節症を改善するためには、顎関節症の症状・原因について知ることが大切です。このページでは、つらい顎関節症を改善したい方のために、顎関節症の症状・原因・治療について詳しく説明しています。


【目次】

  1. 顎関節症とは
  2. 顎関節症の症状
  3. 顎関節症の原因
  4. 顎関節症の一般的な対応
  5. 顎関節症に対する当院の方針

1.顎関節症とは?

顎関節症とは、あごの関節や周りの組織に異常が起きることで、口の開閉が困難になる、妙な音がする、痛みが走るなど、顎関節に関するさまざまな不具合が生じます。

顎関節症を放置していると、肩こりや首こり、食欲がなくなる、頭痛がするなど、あご以外の部位にも症状が拡がることもあります。

食べ物をかみ砕くのに必要な部分ですから、痛みが激しくなると食事にも支障が出てきます。顎関節症は、軽い症状が起きては回復するのを繰り返すことが多いといいます。慢性化し、全身に症状が及ぶ前に原因を突き止めて、ご自身に合った対策を見つけたいものです。

2.顎関節症の症状

顎関節症の症状は、いくつかあります。医療機関で診察をしてもらう前にセルフチェックができますので試してみてください。

  • あごを開閉すると、左右どちらかが「開閉しにくい」感覚がある。または開かない。
  • あごを開閉すると、痛みがある。または「かくっ」といった音がする。
  • 鏡で顔を見たら、口角が並行になっていない。また舌を出すと、まっすぐ出ていない。
  • 食べ物をかむ時、痛みがある。
  • 頬骨の下やこめかみを押すと痛い。
  • 起床時にあごが開かない。または違和感がある。
  • 耳に指を入れた状態であごを開け閉めすると、痛みを感じる。

上記の項目で該当するものが複数あれば、顎関節症の疑いがある、もしくは顎関節症を発症する可能性が大きいといえます。

顎関節症の症状には、あごの筋肉や関節の痛みがあります。また「かくっ」という音や雑音、上下がうまく噛みあわない、あごにしこりがある、あごや顔がゆがんでいるなどです。

広く全身に出現する症状もあります。首・肩のこり、頭痛、耳鳴り、めまい、睡眠障害、しびれる、滑舌が悪い、嚥下(えんげ)しにくい、うつ症状、喉や口内のかわき、自律神経失調症などです。

3.顎関節症の原因

顎関節症の原因は、複数の要因が重なっていることが多いといいます。

生活習慣があごに悪影響を与えている、ストレスなどの心因性、他の病気やけがによるもの、間違った歯の治療など、多岐に渡る要因が考えられます。

顎関節症を誘引する生活習慣には、食べものを噛む時に片側のあごだけ使う、頬づえをつく癖がある、就寝中に歯ぎしりをする、姿勢が悪い、食いしばることが多い、などがあります。

仕事中にする、キーボードをたたくために電話の受話器を肩とあごで挟むしぐさも良くありません。

顎関節症がストレスと関係するとは意外ですが、顎関節症で悩まれている方のうち、情緒が不安定で自律神経の乱れがあるケースは多いと言われています。

先に述べた歯ぎしりや食いしばりは無意識でしているのですが、実はストレス解消のために行っている行為なのです。それで精神的バランスはとれても、あごには負担になっているのです。

外部から強い力が加わり、顎関節にゆがみが生じることもあります。交通事故やスポーツでのアクシデント、衝突などで、軟骨を傷める、関節円板がずれるなどで、顎関節症を発症するきっかけとなります。

別の病気が原因となり、顎関節症を引き起こすこともあります。アレルギーやリウマチ、関節の炎症などは要注意です。先にストレスと関係が深いことは述べましたが、睡眠障害やうつ病、自律神経失調症などの精神疾患も顎関節症を誘発するものとなります。

4.顎関節症の治療

顎関節症の対応には、痛みやあごへの負担を軽減させ、現状よりも悪化させないことを目的とする保存療法があります。

痛みなどの対処法です。マウスピースを装着する療法、患部周辺をホットパックで温める療法などです。

虫歯など歯の疾患などが原因である場合は、そちらを改善させることで、顎関節症の症状も改善すると思われます。

また、あごのずれをマッサージや整体などで元に戻す療法もあります。あごだけでなく、姿勢の悪さによる全体的な身体の歪みを矯正する場合もあります。

5. 顎関節症に対する当院の方針

当院ではつらい顎関節症を改善するために以下の施術を行っております。

自律神経のバランスの改善

顎関節症では自律神経のバランスが乱れることにより引き起こされることが多くあります。関節、骨に問題がない場合は特にその可能性が強くあります。

交感神経が強い状態となると、顎関節を調節する筋肉に影響を与え、噛みしめなどが起こりやすく、顎関節症を誘発しやすくなります。

自律神経のバランスを整えるツボを利用して、副作用なく自律神経のバランスを整えます。

喉鼻粘膜の改善

あまり知られてはおりませんが、喉鼻粘膜の状態は顎関節症を引き起こす原因になります。

喉鼻に慢性的な炎症をもつと、結果、顎関節周辺を緊張させる要因になります。大変見逃しがちな原因ですが、しっかりと対応する必要があります。

首肩のコリの施術

顎関節症では首肩のコリが強くなっている方が多いです。こちらは非常に不快でもあり、顎関節症の症状以外に、頭痛などを引き起こします。

首肩のコリを改善することにより、顎関節周辺の状態も緩和していきます。特に、マウスピースを付けても改善しない方には有効です。

顎関節症は日常生活に問題を引き起こします。複数の原因が重なっていることが多いです。つらく大変な顎関節症ですが、隠れている原因をみつけ、しっかりと対応することが大切です。どうぞあきらめないでください。

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