文責:横幕鍼灸院 院長 横幕胤和
最終更新日 2024年1月22日
神経性嘔吐症とは、心因性嘔吐症ともいい、何らかの原因で頻繁な嘔吐、吐き気、気分不良などの症状が出る病気です。
神経性嘔吐症は、もともと子どもさんに多い病気です。しかし、最近では大人の方にも神経性嘔吐症の症状を訴え、悩まれる方が増えているとされています。
神経性嘔吐症の症状が悪化すると、嘔吐や吐き気が誘発される頻度が増えるため、通常の日常生活を送ることが難しくなります。
しかしながら、中にはご自身が神経性嘔吐症と知らずに過ごしている方もいらっしゃいます。
なぜ自分だけが嘔吐を繰り返してしまうのかと、ひとりで悩みを抱えてしまっているという方は少なくありません。また、病院で神経性嘔吐症と診断を受けても、完治はしないと告げられるケースもあります。
そのため、ご自身が神経性嘔吐症であると分かっていても、病気と向き合うことをあきらめてしまっている方がいらっしゃいます。
神経性嘔吐症を改善するためには、神経性嘔吐症の症状・原因について知ることが大切です。 このページでは、神経性嘔吐症を改善したい方のために、神経性嘔吐症の症状・原因について詳しく説明しております。
【目次】
神経性嘔吐症とは、とくに健康上の問題がなく、主に精神的ストレスが原因で頻繁に嘔吐や吐き気が生じる状態をさします。
神経性嘔吐症は、もともとストレス耐性が低く脳の発達が完全でない子どもさんに多い病気とされていました。
しかし、最近では大人になって神経性嘔吐症を発症する方もいるとされています。
神経性嘔吐症の嘔吐や吐き気は条件反射で起こることが多くあります。嘔吐を頻繁にする方の中には、人前で吐いてしまうことに嫌悪感や恐怖感を抱いていることが少なくありません。
そのため人と会うことを避けるようになり、不登校や引きこもりなどの状態を作り出してしまう場合もあります。食後に条件反射で症状が出る場合は、食べることを避けるようになり、結果として摂食障害を引き起こすこともあります。
神経性嘔吐症の症状は、過度の緊張や不安な気持ちを抱いたときなど、主に精神的ストレスによって発作的に引き起こされます。
神経性嘔吐症の症状の現れ方は人によってさまざまですが、何か特定の条件下で症状が誘発されると考えてよいでしょう。
ただし、摂食障害のように体重減少が認められることはほとんどありません。また、腹痛や便の異常といった消化器症状も伴わないとされています。
決まった刺激が加わったときに嘔吐する場合や、一度嘔吐が誘発されると頻繁に繰り返す場合など、嘔吐が発生する状況や頻度は人それぞれです。苦手な食べ物が飲み込めずに嘔吐した場合、次に同じ食べ物を見た際に反射的に嘔吐が誘発されるということもあります。
子どもさんに見られる自家中毒(習慣性嘔吐症)では、嘔吐が数時間から長いときには数日間ほど続きます。嘔吐が習慣的に繰り返されると、食道と胃の境目の粘膜が炎症を起こし、胸の真ん中あたりに痛みを自覚することがあります。
吐き気も神経性嘔吐症の症状の一つです。精神的ストレスが生じた際に、吐き気や気分がすぐれないなどの症状が現れることがあります。嘔吐がなくても、常に吐き気のある状態では日常生活に支障をきたしてしまいます。
これらの症状は長期間続く場合があります。症状が反射的に出現するケースでは、ご自身で制御ができない場合がほとんどです。一方で、神経性嘔吐症の症状が出ていないときは普段通りの生活を送ることができます。
神経性嘔吐症の原因ははっきりとしているわけではありません。しかし、精神的ストレスが深く関係しているのではないかと考えられています。
また、子どもさんでは嘔吐中枢が十分発達しきれていないため、嘔吐が誘発されやすいのではともされています。
精神的ストレスがかかると嘔吐や吐き気といった症状が誘発されるとされています。延髄というところにある嘔吐中枢は、自律神経などによって、大脳皮質やのど・心臓・消化管などの各器官とつながっています。
大脳皮質が精神的ストレスを感知すると、その刺激が神経を介して延髄にある嘔吐中枢に伝わります。それによって、嘔吐や吐き気といった症状が誘発されると考えられています。
また精神的ストレスがかかる状態が続くと、自律神経の乱れを起こしやすくなります。その自律神経の興奮が嘔吐中枢を刺激することでも、神経性嘔吐症の症状を引き起こすと考えられます。
精神的ストレスを引き起こす要因は、
などが考えられます。
嘔吐中枢は、延髄と呼ばれる部位にあります。成長発達段階にある子どもさんでは、延髄が完全に発達しているとはいえません。そのため、少しの刺激でも嘔吐中枢に伝わり、嘔吐や吐き気などの症状が誘発されるとされています。
また子どもさんは大人ほどストレスに強いわけではありません。そのため、神経性嘔吐症を発症しやすいといえます。
何ごとにもまじめに取り組む几帳面な性格、細かいことが気になる神経質な性格の持ち主は、神経性嘔吐症を発症しやすい可能性があります。また、集団生活や状況の変化に対して苦手意識のある方も、発症しやすいといえるでしょう。
神経性嘔吐症は、主に薬物療法による対症療法と精神的ストレスの軽減を並行して行います。
嘔吐や吐き気を抑えるために、制吐薬や抗不安薬などを服用します。頻繁に嘔吐を繰り返しているなど早急に嘔吐を止めたい場合は点滴を行います。
カウンセリングなどを通し、神経性嘔吐症でお困りの方が置かれた状況を認めつつ、ストレス耐性を高める働きかけを行っていきます。
定期的に受診をして今の状況を人に話すだけでも、状況が改善する場合があります。また、特定の状況が神経性嘔吐症を発症する原因となっている場合、認知行動療法を通して、ご自身の中に根付いた思い込みをほどき、そのほかの可能性に目を向けられるようになることもあります。
精神的ストレスが軽減されたり、ストレス耐性が高まったりすると、乱れていた自律神経が整い症状の改善が見込めます。
当院では神経嘔吐症でお困りの方に対して、薬を使うことなく、鍼灸にて改善を目指します。
1.ストレス等によって乱れた自律神経のバランスの回復
自律神経のバランスが崩れ、交感神経優位の状態になると、胃腸の動きに乱れが生じます。このため、嘔吐などの症状が出やすくなります。自律神経のバランスを整えることは重要です。
2.胃腸の状態を改善
長期間にわたり神経嘔吐症の症状が続きますと、胃腸の機能が落ちます。このため、回復に時間を要することがあります。
胃腸本来の動きを戻すツボを刺激して回復を促します。
3.免疫力の改善
本来であれば、このような状態になったとき、ご自身の免疫力により、回復するのですが、それができな程免疫力の低下があります。鍼灸により免疫力を回復を行います。
神経性嘔吐症は、自律神経との関連が深い症状です。自律神経のバランスを整えることは神経性嘔吐症の改善に重要です。薬に頼ることなく改善をしたいものです。どうぞあきらめないでください。
兵庫県神戸市兵庫区 YMさん 18歳 女性 学生
先生に診てもらおうと思いました。鍼灸治療自体が初めてだったのですが、横幕先生のとても丁寧な対応、そして私の症状の原因などすごくわかりやすく説明していただきました。
今まで、色んな病院に行き、全く原因が分からないままだったので、自律神経から来るものだとはっきり教えていただき、すごくモヤモヤしていた部分が少し楽になりました。「絶対に治ります」という先生方の強いお言葉に、すごく励まされました。
月日が経つにつれ、受診を重ねていくと、食欲不振が少しずつ改善され、喉の閉塞感や胃痛も感じにくくなりました。初診から4か月目くらいには、一人で(今まではパニックになるので母が付き添っていた)電車に乗り、学校や塾に行き、狭い空間でも平気になりました。
私は、高校3年生だったので、受験を控えていました。高三の春頃に一番症状が悪化していたこともあり、この頃は本当に高校もやめてしまわなければならないかと思うくらいでした。なので、大学進学さえもほぼあきらめていました。ですが、先生方のおかげで、受験できるまで回復することができました。無事、自分の行きたい大学に合格し、本当に先生方、スタッフの方には感謝しています。
今、私と同じように自律神経からくる症状で悩んでいる方々も、先生方を信じてがんばって下さい。絶対治ります!
*個人の感想であり効果を保証するものではありません。
土曜日・日曜日も診察しています。
当院は完全予約制です
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