文責:横幕鍼灸院 院長 横幕胤和
最終更新日 2024年1月22日
トゥレット症候群とは、多種類の運動チック(目をパチパチさせる、顔をクシャッとしかめる、首を振るなど、突然に起こる素早い運動の繰り返し)と一つ以上の音声チック(運動チックと同様の特徴を持つ発声)が1年以上持続する精神神経疾患で、本人の意思とは無関係に起こるのが特徴です。
トゥレット症候群は、子どもの1,000人に3~8人の頻度で出現すると報告されています。厚生労働省の定める指定難病には認定されていませんが、NPO法人日本トゥレット協会が指定難病に加える要望活動を実施しています。
このページでは、トゥレット症候群でお悩みの方やそのご家族の方にトゥレット症候群の症状・原因について詳しく説明しております。
【目次】
トゥレット症候群の症状は、運動チックと音声チックと呼ばれる症状がみられます。
「チック」とは、思わず起こってしまう素早い身体の動きや発声のことを言い、多種類の運動チックと1種類以上の音声チックが1年以上持続する場合、これをトゥレット症候群と言います。
つまり、トゥレット症候群は、神経発達症であるチック症の一種なのです。
突然起こる素早い運動の繰り返しで、目をパチパチさせる、顔をクシャっとしかめる、首を振る、自分の体を叩く、肩をすくめるなどの動きのほか、全身をビクンとさせたり、飛び跳ねたりする動きが現れることもあります。
運動チックと同様の特徴を持つ発声で、コンコン咳をする、咳払い、鼻鳴らしなどがよく見られます。奇声を発したり、人の言葉を繰り返したり(反響言語)、不適切な言葉を口走ったりする(汚言症)こともしばしばあります。
これらの運動チックや音声チックの症状が本人の意思とは無関係に生じてしまうのが、トゥレット症候群(チック症)の特徴です。
トゥレット症候群の対応には、お薬が一般的です。
トゥレット症候群に有効性が認められている医薬品は、残念ながらまだ日本にありませんが、心理的な要因を改善するために、統合失調症の薬などが使用される場合があります。
そのほかの対応法としては、トゥレット症候群の本人が自らの症状を意識し、症状が生じる前触れや引き金となる要因を把握し、チック症状をコントロールできるようにするという方法があります。これは、「ハビットリバーサル」と呼ばれる認知行動療法です。
ハビットリバーサルは、欧米ではトゥレット症候群に有効な方法として立証されていますが、日本国内ではまだ一般的な方法として普及しておらず、一部でしか行われていません。
トゥレット症候群の症状を自分でコントロールすることができるようになれば、症状の出現に備えることができ、精神的にも安定し、症状そのものが改善していく可能性があります。
当院ではトゥレット症候群の方に以下をポイントに鍼灸施術を行います。
自律神経のバランスの改善
トゥレット症候群は原因不明となる事が多いです。
その多くがストレス等により自律神経のバランスが乱れている事が多くあります。
特に真面目な方、気の優しい方などは周囲に気を使う事が多く、自律神経のバランスが乱れトゥレット症候群の症状が出やすくなります。
トゥレット症候群のバランスの乱れを改善することは、トゥレット症候群の症状改善に大切です。
免疫力の改善
トゥレット症候群の方は症状を抑えようとします。このことがさらにストレスを増長させることにつながります。この結果、常にストレスを抱えて日常を過ごすことになり、免疫力の低下を引き起こします。
免疫力の低下はトゥレット症候群の改善を遅らせます。見逃しがちな問題なのですが、トゥレット症候群の改善にはとても重要です。
生活習慣の見直し
トゥレット症候群は食事、睡眠などが原因となり悪くなるケースがあります。普段の日常生活がトゥレット症候群の症状を気づかない間に悪くしているケースも多いのです。
些細な事のように思いがちですがとても重要な事です。
生活習慣を見直すことはトゥレット症候群の症状改善につながります。とても大切です。
トゥレット症候群とは、自分の意思とは関係なく突然の動き(運動チック)や発声(音声チック)が1年以上持続する神経疾患です。
幼児・児童・思春期に発症し、成人までに軽快していくことがほとんどですが、中には成人になっても強い症状を継続する方もいます。
薬を使う事に大きな抵抗をお持ちの方も多いのが実際です。トゥレット症候群は生まれつきの特性であり、本人の心がけや親の育て方によっておこる病気では決してありません。
トゥレット症候群は良くなる病気です。どうぞあきらめないでください。
土曜日・日曜日も診察しています。
当院は完全予約制です
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